アンティークにまつわる逸話やアンティークへの思い、ためになる知識などアンティークに関する様々なお話を毎回ご紹介していきます。

Vol.010 (ギャラリーコテツ)
アフタヌーンティーと英国銀器
Vol.011 (Antiques Violetta)
麗しのアンティークジュエリー
 
Vol.007 (ギャラリー チューリップ)
アンティーク絨毯・キリムの購入のヒント
Vol.008 (Angel Collection)
アンティークレースの世界 ポワンドガーズ
Vol.009(塩川コレクション)
北欧のアール・ヌーヴォー ビング&グレンダール
Vol.004 (Antique Teardrop)
ジョサイア・ウェッジウッド に思いを馳せて
Vol.005 (Angel Collection)
貴婦人の楽しみ ソーインググッズ
Vol.006 (Indoor decoration UNO)
家具入手の秘訣とは?
Vol.001 (ギャラリーコテツ)
紅茶の歴史と英国銀器
Vol.002 (CopperMold)
フランスの麻のドレスとモノグラム刺繍
Vol.003 (古美術太田)
元染付壺が32億円で落札!




『 紅茶の歴史 』

ロンドンで紅茶のお店は?と訪ねられると誰もがピカデリーのフォートナム・アンド・メイソンを 思い出されることでしょう。

1707年William Fortnumさんは当初、ピカデリーにキャンドル屋さんを開いていましたがその場所の地主であるHugh Masonさんから共同経営の話を持ちかけられ、高級食料雑貨のお店 『フォートナム・アンド・メイソン』を設立しました。 折りしも東インド会社を足ががりに、お店では缶入りの紅茶も販売し始めていきます。 さらにWillam Fortnumさんがロイヤルファミリーの元執事であった経緯も重なり、英国王室御用達の お店として『フォーナム・アンド・メイソン』は数々の紅茶を広めていきます。

さて、最初にお茶の存在を知ったのはポルトガル人でした。しかも、その当時は紅茶ではなくその頃の中国の緑茶です。やがてヨーロッパ各地に茶の習慣が広がり、中国陶磁器とともに茶・砂糖などが宮廷文化を通して広まっていきます。さらにイギリスにおいては、お茶好きで知られるアン女王が1702年に即位してから、お茶道具と しての磁器から銀器にいたるまで色いろな道具が製造され、その後1721年 英国東インド会社が中国からの茶の輸入を独占し始めた頃からは、ますます陶磁器から銀器にいたるお茶道具の繁栄する時代が続くことになっていきました。

お茶の種類も、当時インドを植民地としていたイギリスがアッサムの樹木を発見したことにより、緑茶から紅茶へとお茶の種類もますます豊富になっていきます。 また、全世界を征服する栄光&繁栄から、イギリスの豊かな生活にはアフタヌーンティーの習慣がはじまりました。 まさに王室から一般庶民、さらには労働者階級までもがお茶の時間を楽しむようになっていきます。その事からも、イギリスの一般家庭にまで、お茶に関する道具がたくさん使われる環境になってきたことがおわかりいただけますでしょう。 ヨーロッパのなかでも特にイギリスには「ティーサービスセット」の多岐にわたるデザイン&クオリティーの高い銀器にめぐり合えるということは、混乱の多い時世のなかでヴィクトリア女王の1837年に即位されてから1901年までの長きに渡る安定した時代が、人々の豊かな生活の支えと なったことを意味しています。

さらに、現在の紅茶の栽培でイギリスの大いなる活躍を外しては語ることが出来ません。インドならずもセイロン各地に数々の品種の紅茶を発見し、品種改良への開発をしてきた貢献を 忘れることは出来ませんでしょう。 また、このようなイギリス人の紅茶へのこだわりが、他に類を見ない素晴らしい英国銀器を生み出す原動力になったと言えます。近年、嗜好品のなかでもコーヒー文化の発展がめまぐるしいようですが、ロンドンの有名ホテルの ティーサロンでは再び150年以上前に貴婦人の間でもてはやされたアフターヌーンティーの復活が見られているようです。 ナイツブリッジ周辺のホテルでは周辺に住む母親と子供連れが、ふらりと立ち寄りながら優雅な ビクトリアンティータイムを過ごしている姿を目にします。

どうぞ皆様も、心地よい空間でアフタヌーンティーをお楽しみ下さい。


今回のVol.1 コラム 「紅茶の歴史と英国銀器」は ギャラリー虎徹 さんに寄稿していただきました。 http://www.g-kotetsu.com


アンティークコラム INDEX
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アフタヌーンティーと英国銀器
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アンティーク絨毯・キリムの購入のヒント
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元染付壺が32億円で落札!